女性のオーガズムに執着せず、肩の力を抜いて「気持ちいい」を目指す

本当に気持ちのいいセックスについて話すと、「それはつまりイケるセックスのことですか?」と数えきれないほど訊かれました。男性のオーガズムについては謎が少ないため、質問はおのずと女性のそれに集中します。「どうやったら女性をイカせられるか」ということへの、男性の関心の高さに驚かされました。

オーガズムはただでさえ素敵な体験ですが、これをふたりで共有できれば、その素晴らしさは何倍にも膨らみます。男女ともイクと脳から「オキシトシン」といわれる伝達物質が分泌されます。これは「幸せホルモン」といわれることもあるとおり、分泌されると、幸福感で胸がいっぱいになり、相手への愛しさが増します。

なるほど、オーガズムは目指す価値があるものです。でも、イカせることにこだわりすぎるのは、実は危険です。男性が「イカせたい!」と気負うほど、女性はプレッシャーに感じます。それが結果的に、感じている演技、イク演技につながるのです。女性の大多数はイッたふりをしたことがある ― これはさまざまなアンケートで明らかになっていますが、男性はこの事実を前にすると、今度は演技かどうかを見分ける方法を知りたがります。

でも、それを判断して何になるというのでしょう?それよりも、最初から演技そのものをさせないよう心を配ってくれたほうが、女性はうれしいし、気持ちよくなれます。オーガズムがなくても、身も心も満たされて幸せな気分になれるセックスがあることは、女性なら誰でも知っているのです。

「イカせたい」「イカなきゃいけない」という思い込みからふたりともが解き放たれ、リラックスして快感に身を委ねられれば、それは間違いなく「本当に気持ちのいいセックス」です。彼女と抱き合うときは、肩の力を抜いていいんですよ。

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