マニュアル本の鵜呑みは危険 ― 答えはいつも目の前の「彼女」

男性も女性も、セックスについて一度も悩んだことがないという人は皆無でしょう。セックスには「コレ!」という正解がないからです。あなたがチーズを大好きでも、彼女も好きとはかぎりません。世界中ひとり残らずの人が「おいしい」と感じるものが、おそらく存在しないように、「どんな女性でも感じるテクニック」はありません。だからこそ誰もが、どんなふうにしたら彼女を悦ばせられる?彼女は本当に悦んでくれている?と考え、悩むのです。

その不安を解消すべく、世の中には数多くのセックスマニュアル本があります。私も何冊かの本を書いてきました。正しい知識やテクニックを伝えたいと願う一方で、「最大公約数」しか伝えられないことを、いつも歯がゆく感じています。理論上、多くの人が感じる触り方や体位は解説できますが、どんなテクニックでも、それでまったく感じない男女が必ずいるものです。カウンセリングならいざしらず、活字ではそこまでフォローできないのが残念です。

マニュアル本に書かれていることが必ずしも正解ではないとしたら、セックスにまつわる不安はどう解消すればいいのでしょう?正解は「彼女自身」にあります。彼女が感じているかどうか、ことばで確認する人がいますが、あまり得策とはいえません。「気持ちいい?」と訊かれると、女性はあなたに気を遣って演技をしがちです。「痛くない?」と歯医者のように訊かれても、セックスは盛り上がりません。

それよりも、彼女をよく観察してください。気持ちいいときは、全身からサインが出ます。吐息や声が変化する、頬が上気する、表情が切なげになる。好きな女性のサインなら、必ずキャッチできるはず。ただし、あんまりジロジロ見るのは禁物です。さりげなくにしてくださいね。

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